(前回からの続き)
ロサンゼルスでの生活はあまりパッとしたものではなかった。
東京近郊での生活に慣れている者にとっては、ロサンゼルスは殺風景な感じがいつも付き纏っていた。
平屋(ひらや)が主流
ロサンゼルスの主要部はもちろん都会なのでビルがニョキニョキ立っていたり、車や人も多く東京に似たところはある。
しかし、住宅地に行くと2階建の家屋はほとんどない。
さらに敷地面積が広くて道路も広いので東京に慣れているとだだっ広い感じがテンションを下げてしまう感覚はあった。
東京は空が見えない。
狭い空間にゴチャゴチャと建物が乱立している。
そのゴチャゴチャが程よい圧迫感があり人に囲まれていると言う感覚があり居心地はよかった、と言うか慣れていた。
でもロサンゼルスの住宅地は空が大きく広く見えるので殺風景に感じるのかも知れない。
イーグルスやビリージョエルの歌の舞台を見る
イーグルスと言えば「Hotel California」の舞台になったホテルThe Beverly Hills Hotelを見に行った。
その場所はと言うとSunset Boulevard近くにあります。
また、ビリージョエルの”Say Good Bye To Hollywood”と言う歌の歌詞にあるサンセットブルバードとはどんな所なのかを探りに行った。
またビバリーヒルズと言えばスーパースターの豪邸が立ち並ぶ所で観光名所でもあったので、そんな所行ったりして時間を潰していた。
またロデオドライブはプリティウーマンの舞台でもあるので探索してみた。
ロサンゼルスからサンフランシスコへ
日本の英会話学校で知り合った友達がサンフランシスコに行くと言うので準備を始める。
ワーキングホリデイを利用しての渡米だそうなので、かなり長期に渡る滞在になるはず。
久しぶりに会うのが嬉しいことと、サンフランシスコがどんな街なのか、宿泊費はどれくらいなのかを調べることにした。
いつものようにリトル東京の本屋さんに言って「地球の歩き方」サンフランシスコ編を購入。
するとサンフランシスコで安く泊まるにはレジデンスと言う所があると書いてあった。
そのシステムは最低1週間の宿泊が条件で、且つルームシェアをすると言う方式。
つまり全く知らない人と同じ部屋で宿泊を共にすると言うもの。
ロサンゼルスのホストファミリーも優しくしてくれたが、サンフランシスコでルームシェアすれば、また違った趣で別の人と話ができる。
そう思い少し楽しくなってきた。
しかも1週間の滞在でもかなり安く、しかも朝と夜はご飯がついている。
早速電話をしてみた。
英語で話をするのは電話では苦手だったが、日本語がわかるスタッフがいると言う事も地球の歩き方に載っていたので安心して電話をした。
システムや料金などを確認し、友人が来る前日に乗り入れることにした。
飛行機
飛行機の予約。
こればっかりは英語で話さなければならない。
しかし、代理店があったので、電話ではややこしい話も面と向かって話せば電話よりは良いと思いロサンゼルスのダウンタウンに行って飛行機のチケットを予約した。
確か40ドルくらいだったと記憶している。(今で言う早割で)
もちろん帰りの予約もした。
reconfirmと言う単語はこの時に覚えた。
ハンバーガーマニア
私は別にハンバーガーマニアではないが、ハンバーガーは生活の一部になってしまう。
アメリカ人に「アメリカの料理で一番有名な食べ物は何か?」
と聞くと、まず間違いなく
『Hamburger』と答えが返ってくる。
もちろんマクドナルドはあったが、何もアメリカに来てまでもマクドナルドで食べる必要はないと思い、頑なに行かなかった。
当時のハンバーガーチェーンだとカールズジュニアと言う星のマークのロゴのお店が多く割と入った店の一つである。
ただ、それよりも個人店のお店が本当に美味しくて、週に1度は通っていた店があったが既に場所も名前も覚えていない。
そのお店では厨房ではなくハンバーグを焼くのは炭火ではないと思うけど網目の鉄で程よく焼いてくれる。
しかも焼き方、オニオンの焼き加減、トマトやレタスが挟んであって、しかも肉がかなり厚いので食べ応えがあったし本当に今でもヨダレが出てきそうなくらい美味しかった。
他にも個人店を見つけては食べていた。
当時は節約生活でもあったし、ステーキが安いと言ってもそれほど頻繁にステーキハウスに入ることはなかった。
ジャンクフード
今でこそ日本でも当たり前の言葉になっているが、当時はジャンクフードと言う言葉も知らないままアメリカに行った。
それにしてもジャンクフード天国だと思った。
タコス、ケンタッキーフライドチキン(ケンタッキーに限ったことではないが)、マフィン(カップケーキ)、ハンバーガー、ホットドック、SUBWAYなどのサンドイッチなど本当に健康的な食べ物が少ない国だと痛感した。
どのファーストフードも、一様に無愛想である。
日本のマクドナルドのスマイル0円、とは全く程遠い接客。
「Next!」と大きな声で客を物のように淡々と処理する様は、流石アメリカだと思う。
まず笑顔はない。
下手をするとやる気が全くない、と言うような感じだった。