アメリカ遊学記その12

前回からの続き)

サンフランシスコは居心地が良かった。

そのレジデンスで知り合った人は他にもいる。

50代くらいの日本人女性ともそこで知り合った。

何しろ、食堂に集まってくるので宿泊している全ての人がその食堂に顔を出すので自然と多く友達ができた。

 

日本人女性の通訳

その日本人の女性はなぜそこに滞在しているのか、何をしているのかは分からなかったし、一度聞いたこともあったと思うが今となっては記憶がない。

挨拶程度の英語は話せたのだとは思うが、あまり会話ができなかったようだ。

私にとってはこれが非常に好都合だった。

何かと言うと通訳のようなことができるからだ。

もちろん同時通訳ではないし、私も完全に英語が理解できている訳ではない。

でもスタッフとその女性とが河合できない時は私が間に入って通訳をした。

 

 

アメリカ人→イギリス人→私→女性→私→アメリカ人のリレーション通訳

KENは日本にいたことのあるイギリス人。

私はアメリカ英語を学びたくてアメリカに来た日本人。

女性の素性は分からないが英語がほとんど話せない。

とこのような3人がいまして。

アメリカ人の英語は時に聞き取りづらいもしくはスラングを多様することもあり私は何度か聞き直すこともしばしば。

しかしKENはイギリス英語でも英語の話者。

アメリカ訛りであってもサンフランシスコに住んでいるので何の不自由もなく英語は理解できる。

そして日本で英語を教えていた経験もあって日本人の特性も知っている。

なので、アメリカ人が話す英語を私が理解できな時にわかりやすい英語に置き換えて私に話してくれる。

で、私が理解すると日本人の女性に日本語で話す。

女性は私にまた日本語で答えを言うので私は英語にして話すと、これはアメリカ人でもイギリス人でも通じるのだ。

私のボキャブラリーが少ないので難しい英語は使わないし、使えないのでネイティブであれば理解できる。

 

脳の活性化に非常に良い

英語を日本語に。

日本語を英語に。

これは本当に脳を酷使する。

しかし今までに使ったことのない領域を使うからであろうか、非常に楽しい状態になる。

KENがいるとその都度英単語やスラングなどを噛み砕いて教えてくれるからこれがまた楽しい。

それでもテレビの英語はニュース以外はやはり難しかった。

 

脳の使いすぎで酔った話

この通訳がとても楽しくて快楽になったので、飲みに行こうと4人で近くのバー飲みに行ったことがある。

私は元々酒は弱いのでそれほど飲まなかったのだが、それでもカクテルバーだったので、カクテルを数杯飲んだ。

英語が話せて日本語も話せて楽しいひと時だったが、2時間くらいしたところで店がグルグル回り始めたのだ。

普段ならなんと言うこともないのだが、酒を飲みながら通訳をしていたら、脳が疲労したのか、脳が酔ったのかは分からないが酔ってしまった。

急に来たので外に出て地面に座り込んだ。

しばらくして「あいつが戻ってこない」と思ったのか3人で様子を見に来た。

立とうとするが立てなくてしばらくはそのままでいた。

少し歩けるようになったのでKENに先に帰ると告げてレジデンスに戻った。

こんな酔い方をしたのは初めてだった。

 

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